(財)三国路 
与謝野晶子紀行文学館


与謝野晶子は群馬県にへは二十数回ほど訪れています。
奥利根には猿ヶ京温泉郷に二度、水上、湯檜曽と
都合四度、いずれも秋の温泉を愛した晶子でした。
猿ヶ京の旅は、昭和六年、十四年で、晶子の夫、与謝野寛
(鉄幹)の昭和十年の死を挟んで前後四年と言う対になって
います。
したがって二つの歌を鑑賞することによって、夫、寛(鉄幹)
の死と生、生き残された者の孤独が対照的に映し出され、
晩年に晶子が到達した心の進化と崇高な歌の境地を知る
ことが出来ます。

「みだれ髪」は広く世間に歌われて
いますが、晶子の晩年の旅の歌の
中には、経験主義でものを言ってき
た晶子の評論の激しさの裏側にあ
る人間の深層、特に女性の普遍的
な心理の深層に通じるものが詠ま
れ、時代を超えて今だ新しい感覚で
人々を魅了しています。
当館では晶子の旅の歌を中心に、
晶子の展示を展開していきます。
恋にも、歌にも日常の生活にもひた
むきに生きた晶子の姿をお伝えし、
ゆっくりとくつろいだ旅の一時を
お過ごし頂ければと念じております。

2001年4月13日 館長 持谷靖子




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