民話と紙芝居の家                          

  『竹取物語』あらすじ                     「日本古典文学体系」岩波文庫より

  第一段 竹林の翁
   昔、名前をさぬきのみやっこと言う竹取の翁がいました。ある日のことでした。下の方がきらきらと光っているの竹
  が一本ありました。
   不思議に思って近づくと、筒の中には、身の丈九センチ位のそれは可愛らしい姫さまがいたのでした。
   翁が、朝夕竹を取るたびに中を見ると、いつもにこにこと笑っていました。そして、手の中に入れ家に連れて帰り、
  子供として育てることにしたのでした。
   姫さまが来てからは、翁が竹を取るたびに、節のあいだに黄金のある竹が見つかったので、翁とおばあさんは段
  々と豊かになりました。

   姫さまは、竹のようにすくすくとたちまち大きく育ち、やがて美しい娘になりました。
   翁は三室戸に住む斎部あきたを呼んで名を付けました。あきたは、姫のしなやかな光り輝くようなその風情に、な
  よ竹のかぐや姫と名をつけました。

   第二段 夜這
  
 そのうち、かぐや姫の美しさは都中のうわさになりました。
   世の中の男たちは、帝をはじめ貴い者から卑しい者まで、何とかしてこのかぐや姫を見たいもんだ嫁に出来ない
  ものかと、思い焦がれていました。さて、男たちの中でも、石つくりの御子、くらもちの皇子、右大臣阿倍のみむらじ
    、大伴の大納言言いそのかみの中納言という五人の男たちが、思いとどまることもなく、翁に熱心に「娘をくださ
  い」と頼んでいました。

   するとかぐや姫は「五人の人が私の望む物を見せてくれたら、お嫁にゆきましょう」と言いました。そして「石つくり
  の御子は、仏の御石の鉢を見せて下さい」「くらもちの皇子には、東の海に蓬菜という山があるので、そこで銀の根
  、金の茎、白い玉を実とする立木があるので、その枝を一本折って来てください」
  「阿部のみむらじには、唐土にある火鼠のかわぎぬを取って来て下さい」「大伴の大納言には龍の首に五色に光る
  玉があるので、それを取って来て下さい」「いそのかみの中納言には、つばめの持っている子安貝を一つ取って来
  て下さい」と言いました。
   
   第三段 難波
  
 大納言は家の固郎党を集めて、龍の首の五色に光る玉を取って来い、と命令を下しました。
  けれども何の音沙汰もなく、とうとう自ら舟に乗り込み、筑紫の方に漕ぎ出しました。するとどうしたことか疾風が突
  然吹き出し、あたりは暗くなり舟はもみくちゃにされました。大納言は龍の玉を諦め、助けてくれと千回ほど祈りまし
  た。
   そして命からがら家に帰って来て、かぐや姫をあきらめました。ほかの男たちもそれぞれ、命を落とすほどのさんざ
  んな目にあって、かぐや姫をあきらめたのでした

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