お知らせBLOG
近代文学随一の女流歌人の和歌がお迎えします。

与謝野晶子 かまくらや御仏なれどのお軸と玄関の生け花
※まずは、令和2年7月3日からの大雨による災害(令和2年7月豪雨と命名)により、九州地方や中部地方など広範囲に甚大な被害が発生しております。被災された方々にお見舞いを申し上げるとともに、最前線で救援救護活動を担っている皆様に心から敬意を表せていただきます。
せいか げんかん か じく か しょうわろくねん しょうわじゅう
盛夏、玄関の掛け軸を替えさせていただきました。昭和六年(1931)、昭和十
よねん あき よさのあきこ さるがきょう おとず
四年(1939)のいずれも秋に与謝野晶子は猿ヶ京を訪れています。
のこ あまり わか あき みくにじ よ
残された180余りの和歌はいずれも秋の三国路を詠んだものです。
なつこだち みどり は かまくらだいぶつ ゆうし びなん よ よさの
夏木立の緑に映え鎌倉大仏の雄姿を「美男におはす」と詠んだ与謝野
あきこ なつ わか だいひょうさく きゃくさま むか
晶子の夏の和歌の代表作がお客様をお迎えいたします。
ひっち ちか たし
そののびのびとした筆致をお近くでお確かめください。

与謝野晶子 鎌倉や御仏なれど お軸(レプリカ)
み しゃかむに
かまくらや御ほとけなれど釈迦牟尼は
びなん なつこだち
美男におはす夏木立かな
たいい かまくら はせ だいぶつさま ろざ みどり も なつ こだち かこ
大意:鎌倉の長谷の大仏様は露座なので緑が萌える夏の木立に囲まれています。
てら ぶつぞう わたくし
いろいろなお寺の仏像がありますが、私にはこ
しゃかさま かお うつく おも
のお釈迦様のお顔は美しく思われます。
よさのあきこ(1878~1942)
与謝野晶子 明治11年~昭和17年
しいかしゅう・こいころも ほんごうしょいん しゅうろく
詩歌集・恋衣 本郷書院 1905年1月1日 に収録されています。
令和二年七月十日
豆富懐石 猿ヶ京ホテル
総支配人